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建築家 久野 啓太郎のブログ

建築家 久野啓太郎のブログ。建築や仕事に限らず、何気ない日々の気になった事などを不定期につづっています。
深い軒

軒今進行中の木造の現場です。お施主さんの要望もあり、軒の出が大きな切妻の形状をしています。深い軒によって遮られた太陽光は、一度床に反射してちょうどよい柔らかな強度の光となって部屋を明るくします。外観をなるべくモダンに仕上げるため、通常よりも長めに跳ね出した軒としており、この後、垂木を金物で補強して軒裏を板張りで仕上げる予定です。

逗子散策

猫天気がよかったので近所を散策。日に日に緑が濃くなっていく季節、芦花公園近くでは猫が路上で昼寝中。とても穏やかなGW初日です。

熊本地震
熊本城

2016年の4月14日と16日の2回、大きな地震が私の故郷熊本を襲いました。
その震災から1年がたちました。

実は、私自身たまたま熊本に帰省していて被災していました。
その揺れを体感して、規模の大きさに恐怖しました。
熊本ではあちこちで甚大な被害に見舞われ、いまでも復旧途中にあります。
私も震災から数日は生活の復旧におわれましたが、
幸いに建物の被害がほとんどなかったことで、
ほどなくして生活はほぼ通常とおりにもどることができました。
自宅を含め、熊本にはあちこちの地域に私が設計した住宅がありますが
これらの建物も幸いに壊滅的な被害はなく、今まで通り住まい続けていくことができる状態でした。
建物に住まい続けられるかどうかで震災後の生活の質と、復旧までの困難さが格段にちがってくるのです。

今回の地震では、建築家として建物の耐震性能の重要さを身をもって、あらためて痛感しました。
また、同時にいままでやってきたことは間違ってなかったと安堵もしました。
これからもこの記憶を胸に建築家としてやっていく自信になりました。
オープンハウス開催!

openhouse


このたび、熊本市南区で私が設計監理した住宅が竣工しました。
お施主さんのご厚意によりオープンハウスを開催できることになりました。

日時:2015年 10月 25日(日)11:00〜17:00
場所:熊本市南区出仲間
※見学ご希望の方はコンタクトのページより私まで連絡をください。
折り返し住所など詳しい地図をご案内いたします。
※敷地そばに無料駐車場があります。
※入居前につき、小さなお子様の入場はお断りしております。

家族4人が住まう、木造2階建ての標準より少しコンパクトにしたくらいの大きさで、諸要素を、特に予算コントロールに気を配りながら設計しています。 比較的特徴の少ない周辺環境の中で、敷地の特性を読み解き計画。外部に対してオープンになりすぎないよう注意を払いながら開口部をレイアウトしています。
建物は開口部が少ない印象の外観ですが、内部は外観から受ける印象とは異なり、広がりのある伸びやかで明るい家となっています。この空間にはお施主さんの趣味でもあるミッドセンチュリー家具のコレクションが置かれる予定です。家具が置かれた時に狭苦しい印象にならないよう、空間のボリュームに気をつけ、デザインとしてはなるべくシンプルにするようこことがけて設計しました。

是非この空間を体験していただき、
みなさまの感想を教えていただきたく思います。

お施主様は家作りの様子をブログにも綴られています。
こちらも是非ご覧ください。
http://tsukuruie.jugem.jp/

フェイスブックでも告知しています。
ブログの画像は見にくいので、こちらもご覧下さい。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=857296407717988&set=a.136584819789154.27512.100003129116236&type=3&theater&notif_t=like
ホンマタカシ展
0224honmatakasi 表参道の小さなギャラリーで写真家のホンマタカシの展覧会をやっていたので寄って来た。
映像と写真の展覧会だった。
モチーフはコルビジェ設計のインドのチャンディガール。赤、青、緑と色鮮やかに塗り分けられたな建築を写真家の視点で美しく切り取った固定フレームのまま、黒い法曹の人々が集う様子が定点で撮影される。どの瞬間をきりとってもそのまま写真になりそうに美しい上、建築と人が共存する雰囲気が生き生きと伝わってきてとても面白かった。
「丹下健三が見た丹下健三」展
0123tange2乃木坂のギャラリー間で開催されている「丹下健三が見た丹下健三」展に行ってきた。丹下健三自身が自ら設計した建物を撮影したネガをそのまま印画紙に焼き付けたコンタクトの展覧会。
自身の手による書き込まれたトリミングの線などは自信に満ちているのもあれば、悩ましく書き直しを繰り返したものもあって人間丹下が伝わってくる。
とはいうものの、、、











0123tange1正直、展覧会、ギャラ間にはめずらしく展示構成が悪く、とても見にくい!コンタクトの展示なので画像が小さいのはよいとして、ルーペがあっても照明がピンスポットのため、ルーペの中が暗くて肝心の画像が見えない。なんのためのルーペなんだろう。
展示台の高さも妙に低く、ずっと腰を屈めて小さいコンタクトシートを 覗き込むのでとても疲れた。

写真としての美しさや被写体となった建築物の魅力を感じるというよりも、建築家自信が何を気にして撮影しているかということに展示の重点がおかれているので、そもそも、写されている建物や被写体のさまざな背景を知らないときっと楽しめない。建築家相手に特化した展覧会だからよいのだろうが、一般の方にはおすすめできない。
ただ、中庭から見た写真パネルと月の出た夕景は美しかった。

nibroll「リアルリアリティ」


0123nibrollnibroll新作公演「リアルリアリティ」を初日に世田谷のシアタートラム観に行った。東京でのニブロール公演は2年半ぶりだそうだ。まだまだ構成など荒削りな部分はあるがとても見応えのある面白い作品だった。これから回を重ねるごとに練り続けられさらに完成度が上がっていくのが楽しみな作品だ。初演を見れてよかった。
今回の新作は、とにかく矢内原美邦によるコンセプトが秀逸だ。
現代社会の漠然とした不安を鋭く指摘したコンセプトとその不安を嗅ぎ付ける彼女の嗅覚に脱帽する。










以下にコンセプトを書き記す

「リアルリアリティ」
身体を省略し拡張する

人はできるだけ動かなくてすむようにテクノロジーを駆使する
それに抗うつもりはない 楽がいい

それでもどこまで省略しようとするのか ふと不安になる

人々の想像は 遥か彼方にある場所や 過去や未来にある時間を
あたかも今ここにあるかのように具現化しようとする

それでも人は遠くでおこっている悲劇を想像することすらできない
そこにある身体を共有することができない

なにもない場所に立ち リアルのない時間を過ごし 言葉のない声を聞き カラダのない人に出会う
死はすぐそこにあり 無限で 確定的で
生きることはいまここにあり 限りがあり 不確定な未来にある

身体がなくてもいい時代を生きる私たちが実感できる身体をさがす

私たちは生きています




オープニングが圧巻だった。暗転から舞台にダンサーが現れ、踊りに注意が向いてるうちに背景の壁面は音もなく動き、舞台の中に領域を形成。ダンサーが壁を叩く瞬間から爆音が劇場に鳴り響き、舞台上に現れた壁面と、床に盒況射含嫂箸留覗が投影され一瞬にして空間が変化する。情報が疾走し、情報としての人は個性を失い生死はっきりしない状態で存在する。そこには感情のないコンピューター音声による独白がミックスされ、現代の状況がリアルに演出される。身体としての肉体はその流れの中で苦悩しながらも危うげに存在する。
次のシーンでは一転ダンスは緩やかでゆっくりとしたものとなり、手足の動きや巧妙にシンクロされた振り付けのダンスがとても美しい。いままでにないニブロールが感じられる。
全体を通して過剰にデジタルで鮮やかな色彩の映像は逆に色味を感じないモノトーンの印象となり、現代社会の風景と重なり合う。それに反し衣装の色は特に印象的で照明の光がすごくキレイに衣装の色を出していた。音楽は延々となり続けるノイズと美しい声楽で構成されている。そこにもデジタルとリアルの対比が意識されている。
後半はまさに喪失と破壊、それに伴う回顧の演出が続く。雑多な物に埋め込まれたリアルな過去のイメージが徐々にデジタルに侵食されてゆく。壁の向こうには家具が高く積んであり、その上から作家らしき人物が身の回りの道具を捨てている。舞台上にリアルな音を立てて物が破壊され、場はフラットになっていく。背景のデジタルを象徴する映像がものすごいスピードでフラットに流れていく。そこに人の心はあるのか。最後には全くなにもない空虚な感じだけを残したエンディングとなった。
今がどういう状況にあり、どういう問題があるか、身体の意義とは何かについて伝え訴えた舞台であった。

テクノロジーの進歩にともなう環境の変化については建築の世界でも大きなテーマのひとつだ。建築で問題になるのは、特に情報機器が発達したことによる人と人との距離感の意味の変化についてだ。人は距離を関係なく会話でき、景色を見て、人の存在を意識することが可能となった。しかしそこに生身の肉体はおろか、時間さえ存在しない。そういった状況の中、建築はどうあるべきかという問題だ。そこで、ひとつの新たな価値観として、時間軸に沿った生身の人間の経験というテーマが見えてくる。そこに建築としてどう形にできるかという課題が見えてくる。

阿蘇噴火
0107阿蘇 年明けから熊本に出張のため飛行機に乗る。
飛行機の窓からは阿蘇の噴煙がたなびく様子が見れた。雲とほぼ同じ高さまでふきあげた噴煙が風に流され、東の方向に雲とは明らかに色の違うどす黒い煙の帯を作っていた。これでは風下の火山灰被害は想像に難くない。被害がひどくならないといいのですが。。
熊本城
0107熊本城通町筋からの熊本城
天守閣の手前に本丸御殿が復元されてからここからの眺めはすっかり変わった。以前は緑の中に天守閣だけがそびえていて今よりもっと象徴的で写真的にはダイナミックだったかもしれない。しかし、今では天守閣ではなく、城郭全体の存在感が強くなり迫力がある。個人的にはとても気に入っている。
他の地域でもすばらしい城はいくつも残っているが熊本城ほど城郭が大規模で美しい城も少ないと思う。
 
新年
0103富士新年あけましておめでとうございます。

今年の正月には近くの逗子湾から富士山が奇麗に見えました。
初詣には近所の亀岡八幡宮に行きました。そこでひいたおみくじは大吉!
今年は年男ですが、新年早々幸先よく、よい一年になりそうです。

本年もどうぞよろしくお願いします。

2015年元旦
一級建築士事務所ヒマラヤ 久野啓太郎